2014年8月26日火曜日

ハーフジップジャージーのフルジップ化

dhb Trace Short Sleeve Jersey

ジッパーが途中までしか開かないジャージーは
脱ぎ着が大変なのでフルジップ化改造しました。



ジッパー部分の裏側

襟元部分の処理

ジッパーの下端

身頃の開き止まりの処理

ジッパー下端から裾まで

ハーフジップとはいっても左右の身頃が
ひとつながりになっている訳ではありません。

裾のシリコン付きゴムバンドは連続しています。

ジッパーテープを取り外しました。

ジッパーを取り外した襟元

どういう順番で縫製してるんだろう?
意外と手が込んだ作りです。


裾のゴムバンドごと裁断

新たに取り付けるジッパーと位置合わせ

オリジナルのジッパーが縫い付けられていた時の折り目が消えているのは、
折り目より内側に鋏を入れたからです。
これで前身頃の幅が 2 cm ほど詰まった事になります。


裾部分の位置合わせ

ジッパーを縫い付ける前に身頃の端を折って
アイロンで折り癖を付けますが、この時、
ジッパーそのものを折り幅のガイドにすると簡単です。

待ち針で仮止めしつつ縫い進めます。

ミシンが苦手なので手縫いです。

身頃の布は山折りにしました。

山折りにして2枚重ねになった布を2枚とも一緒に縫うと丈夫に仕上がります。
タイトフィットのスポーツウェアはファスナー部分に負荷が掛かるので
ミシン並みに細かい針目で縫いました。


ジッパーのスライダーが通る部分に
身頃の布が被らないようにするのがポイント。

ここの位置調節を間違えるとスライダーが布を噛みやすくなります。


新しいジッパーは襟の下までにしました。

ジッパーを開いた状態

なぜ襟の上端までジッパーを縫い付けなかったのかというと、

オリジナルの状態

ヒルクライムに行くと途中で暑くなって
ジッパーを開けたくなる事が有りますが、

スライダーが下がらない

片手でスライダーを持って下げようとしても
襟の生地がビヨーンと伸びるだけでジッパーが開けられません。
ハンドルバーから両手を同時に離せない状況では地味に困ります。

(ジッパーを片手で上げ下げできるかどうかという点にまで
配慮が行き届いたジャージーって意外と少ないんですよね。
機能を徹底的に追及するのがスポーツウェアなんじゃないのか?)


もう片方の手で襟を摘んで

スライダーを襟と身頃の縫い目より下まで動かせば、後は

片手でも開け閉めできます。

じゃあ襟の一番上まで閉めないで
中途半端に開けたまま使えば良いのでは?
と思ったら、

襟についたジッパーのエレメント(務歯)が
喉に当たってイガイガして気持ち悪い。

という訳で襟と身頃の縫い目まででジッパーを切りました。

襟は中央に向かって徐々に低くしたかったんですが、
ロングライドの出発直前だったので、
手っ取り早く完成させる事を優先しました。

ジッパーテープは裁ち切り鋏で普通にカットできます。
裁ち目をそのままにしておくと糸がほつれるので、
縫い付ける前に裁ち目を 5 mm ほどの深さで
かがり縫いしておきました。


襟部分の裏側

ジッパーテープの上端は襟の中に縫い込めました。
ただ、エレメントの切断面が尖っていて喉に当たると痛いです。
一応、鑢で切断面の角を丸めておきましたが、
テープを切らないで斜めに折って襟の中に収めた方が良かったかも。
(手芸店の店員さんにもそうするように勧められていました。)

スライダーが上に行き過ぎて抜けないように止める金具(上止め)は
手芸店でジッパーを購入するとセットで付けてくれます。

上止め

歯が1本立っている側をエレメント側に、
2本立っている側をジッパーテープ側に向けて、
ジッパーの裏側から突き刺し、ラジオペンチで歯を曲げて固定します。


裾の処理

あ、スライダーが裾のラインより下にはみ出てる。失敗した。

裾の裏側

ゴムバンドの裁ち目はほつれ防止の為に
ジッパーテープと一緒にまつり縫いしました。

改造前の実測重量 115.3 g

改造後の実測重量 115.1 g

あれ? フルジップ化したのに軽くなってる。
身頃の布を少し裁ち落としたからかな?

このキッチンスケールは 0.1 g 単位モードでは
± 0.2 g くらいの範囲で指示値が振れるので
改造前後の重量差は測定誤差の範囲内ですね。

ちなみにジッパー単体での重量は、

ハーフジップ・ジャージーから取り外した
コンシール・ファスナー(380 mm で 6.6 g)

手芸店で購入した普通のファスナー(617 mm で 8.4 g)

但し重量測定後に 100 mm カットしたので実際に使ったのは 517 mm です。

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ハーフジップ・ジャージーはやめておけ



で、実際にロングライドで使った感想ですが、
やっぱりフルジップは便利です。

タイトフィットのハーフジップジャージーだと
裾を摑んで裏返すように引き上げないと脱げませんが、
この時メガネを外さないといけなかったり、
背中のポケットに入れた小物が落ち掛かったりするので、
途中のトイレがとても大変でした。

汗を掻いて帰宅した時もサッと脱げなくて、
「いますぐシャワー浴びたいのにー!」とイライラしてましたが、
フルジップ化した事でこうした煩わしさが一挙に解消できました。

襟の下までにしたジッパーも上手く機能しています。
スライダーを片手で上げ下げできるのは想像以上に良いです。