2014年8月30日土曜日

交差点ビフォー・アフター



オランダ、ユトレヒトの事故多発地点だった交差点が大きく改良されました。

交差点の設計指針に関しては、日本の自転車ガイドライン
オランダの知見がゴソッと抜け落ちていて、
三流都市の稚拙な設計指針の継ぎはぎでお茶を濁しています。

そんな役立たずの紙屑はゴミ箱に放り込んで、
ここはじっくりと一流のノウハウを観察して吸収しましょう。



主な改良のポイント

交差道路の直前まで自転車道を連続させ、車道の横断距離を最小化した。

信号の切り替わりタイミングが新しい構造に合わせて最適化された。

自転車の停止位置が車よりも遥かに前方に移った事で、
右折(日本の左折に相当)巻き込み事故のリスクが減った。

右折自動車(日本の左折車に相当)と自転車の動線が交差する点で、
両者の交差角度が直角に近付き、見落としリスクが下がった。

交差点内にも自転車の走行空間を示す赤い帯が引かれた。

自転車は信号の色に関係無く常時
右折(日本の左折に相当)できるようになった。



どうやって空間を捻出したか

改良前の車道に有った右折専用レーン(日本の左折専用レーンに相当)を
隣の直進専用レーンと統合して、右折・直進兼用レーンにしています。
これで余った一車線分のスペースを自転車道と緩衝帯に転換しています。



2014年9月26日追記

ビデオの後編がアップロードされていました。



作者の Mark Wagenbuur さんのブログでは詳しい説明や図が見られます。
http://bicycledutch.wordpress.com/2014/08/28/intersection-redesign-in-utrecht/
http://bicycledutch.wordpress.com/2014/09/25/intersection-redesign-in-utrecht-2/

David Hembrow さんと違って、
自転車用信号機の tegelijk groen(simultaneous green)
方式に反対している点が興味深いです。