交通参加者の心理が良く分かる検索結果
(Google Suggestions, 2014)
邪魔で、危なくて、怖い。
具体的な意見は検索結果のページを見てください。
日本の道路が“ストレス発生器”と化している実情が垣間見えます。
インターネットという場の性質上、
vocal minority の意見が目立ってしまう嫌いが有るので、
世論調査も併せてどうぞ。
内閣府政府広報室(2006)
「交通安全に関する特別世論調査」の概要
http://www8.cao.go.jp/survey/tokubetu/h18/h18-koutuu.pdf
株式会社サーベイリサーチセンター(2012)
自転車の安全利用に関するアンケート(SRC自主調査001)
http://www.jmra-net.or.jp/pdf/document/membership/release/20120731PressRelease%28SRC001%29.pdf
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上のようなページを眺めていると、
vocal minority の狂気じみた主張からも、
silent majority の困惑に彩られた回答からも、
現在の日本の道路交通システムは
人間本位の設計ができていないと感じます。
「人間本位」と言っても「歩行者を優先しよう」とかいう意味ではなくて、
歩行者もサイクリストもドライバーも引っ括めた“ヒト”という要素を
基準に据えて道路交通システムの仕様を決定するという意味です。
建前論で覆い隠さない、素のままの人間の弱さ、愚かさを直視して、
それを織り込んだシステム設計をするという意味です。
その中心になるヒトを、私はこんな風に捉えています↓
y = f (x)
f ( ) ヒト(歩行者やドライバーなど、あらゆる交通参加者の総体)
x 道路交通システム(道路、車両、教育、取り締まりなどから成る系)
y 道路空間でのヒトの振る舞い
こういう考え方は
交通心理学の専門家なら充分承知しているんでしょうが、
実際の施策を考える自治体レベルでは未だに
「注意を呼び掛けよう」とか「マナーアップが必要」などという
レベルの議論に留まっているように見受けられます。
何故この情報化社会で
知識が行き渡らない……。