2013年8月3日土曜日

かまれると死ぬタコ

日本語にも英語の懸垂分詞 (dangling participle) に
相当する表現が見られます。


日経新聞2013年8月3日の夕刊から

猛毒があり、かまれると死亡する恐れがある
「ヒョウモンダコ」が神奈川県沿岸で4〜6月に
相次ぎ捕獲され、自治体が住民や海水浴客に
注意を呼びかけている。

言わんとしている事は分かるんですが、
文法的に厳密に解釈すると、

  • ヒョウモンダコは猛毒がある
  • ヒョウモンダコはかまれると死亡する

って読めちゃうんですよね。
咬まれると死ぬって……。

この文では「死亡」が人にしか使われない表現なので
読者の脳内ですぐに修正されると思いますが、
ほぼ同じ文字数で文法的に正しい文を書く事もできました。

猛毒があり、人をかんで死亡させる恐れがある
「ヒョウモンダコ」が(以下略)

それにしても
dangling participleを「懸垂分詞」と訳した
英語学者のセンスの悪さよ。筋トレじゃあるまいし。
「宙ぶら分詞」の方がまだマシ。

分詞も分詞で、「形容動詞」と言えば済む所を
なんでわざわざ訳の分からない訳語にしたのか。

私の場合、この気持ち悪い文法用語のせいで
中学・高校時代は英語が大嫌いで、
テストの点数も1桁台でした。