2014年10月28日火曜日

パーキングメーター (2) 上井草

都道439号、千川通りのパーキングメーター
(杉並区井草5丁目・練馬区下石神井4丁目)

路駐車両と自転車の位置関係

パーキングメーターは、その実態から幾つかの種類に分けられると思います。
  1. 荷捌きが必要な場所に設置されていて、利用率の高いもの
  2. 利用率は高いが、その場所である必然性は薄いもの
  3. 利用されていないもの
今回はこの中の2番に当て嵌まると思われる例を紹介します。



警視庁のページでパーキングメーターの
設置路線・区間の地図がダウンロードできます。
時間制限駐車区間 案内地図


駐車枠は空きが目立つ。

千川通りの井草四丁目交差点から西武新宿線・上井草2号踏切までの区間は
沿道に商店が少なく、荷卸しの為の停車需要はかなり少ないです。
(全く無い訳ではありません。)

写真に写っている車は、どうやら仮眠や休憩、
ちょっとした書類の確認などで停まっているようです。

何故こんな場所にパーキングメーターが有るのでしょうか?

千川通りのこの区間は車道の幅がかなり広い(約11m)のですが、
車の通行はまばらで閑散としています。
(これに対して、少し北をほぼ並行して走る都道245号、
新青梅街道は交通の激しい路線です。)

これは憶測ですが、余った車道空間を有効活用するつもりで
パーキングメーターを設置したのかもしれません。


パーキング・メーター枠を避けて駐車する車

これも

駐車枠以外の部分にも物理的に駐車できてしまう構造は問題ですね。


警視庁はパーキングメーターの使用法を説明するページ
駐車枠内に収まるように、正しく停めてください。
と書いていますが、人は咎められないならズルをします。
ドライバーのモラルに頼るのがそもそもの間違い。
駐車枠以外の部分には物理的に停められないように、
枠の前後を縁石で塞ぐべきです。


---


さて、ではこの千川通りのパーキングメーターは
潰してしまっても問題無いでしょうか?

サイクリストの立場からは、
さっさと潰して自転車道(*)に転換しろ
と言いたい所ですが、

(* ペイントしただけの自転車レーンでは
路駐に塞がれる事が目に見えているので、
車が進入できないように構造分離した自転車道が必要。)

付近の住宅街を見ると、そう簡単な話でもない
という印象を受けました。


井草4丁目の井草森公園の南側

路側帯を塞ぐ路上駐車(真横は駐車場)

車の進入を最小限に抑えるべき住宅街に、
このように居眠り場所を求めて車が流れ込んでいます。

千川通りのパーキングメーターを単純に撤去して、
その他の場所で何の対策も打たなければ、
このように住環境が悪化する可能性が有ります。


自転車が来るとこんな感じ


下井草4丁目20番地の竹林

井草地区には公園だけでなく、畑や屋敷林のような
緑の濃いスポットが点在していますが、

鈴なりの居眠り駐車
Google Street View @ 35.7217701,139.617013 を加工)

そういう場所も居眠り場所のターゲットにされています。
ここ、幼稚園の隣接地で、小学校の通学路でもあるんですがね。

2016年4月16日追記{
尤も、小学校の登下校時間帯や、幼稚園・保育園の散歩時間帯を外せば、少なくとも子供にとっては脅威にはならないでしょうが。



井草森公園の北側(都道245号・新青梅街道)

或いは、幹線道路上のボトルネックになりやすい場所に
路上駐車が発生してしまうかもしれません。



かと言って、車道上での仮眠・休憩を徹底的に取り締まってしまえば、
間接的にはサイクリストにとって大きな脅威になります。

……いや、直接的か。
過労状態のドライバーが運転する車に撥ねられるかもしれないんだから。

うーん、難しい問題ですね。



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